Japanese Crane

2009 / 12 / 27

いよいよ冬のガイドシーズン到来だ。
早朝のしばれる空気にふれながら、美しい朝と、そこに暮らす動物や鳥、木々、そして人びと。無条件に美しいこの風景と時間。

とりわけタンチョウたちはこのシーズンの主役だ。樹氷におおわれた木々に囲まれた川のなかに、じっとたたずんでいる。朝日がさすころには、川のなかで求愛ダンスを始めるものたちも。まるで水墨画のような世界。いや、それ以上に、美しく気高い彼らの立ち姿や舞い姿。

写真を撮ることだけに夢中になって、この風景の真実や奥深さを見ず、感じないまま立ちさるカメラマンも多い。もちろん、多くのカメラマンや観光客がそれぞれの世界で満足して訪れるならそれでよし。ガイドとして「何を見せる」のではなく「何を感じて」もらうか、「気づいて」もらうか、という私の課題。

もちろん素晴らしい写真も写してもらいたい。できれば、タンチョウの姿だけではなく、川の流れや樹氷の輝き、ハシブトガラやゴジュウカラの姿、遠く山の大木にとまる、オオワシやオジロワシたちの姿にも、気づいてもらえたら嬉しい。何よりも、マイナス15度の、美しい、気高い、限られた短い朝。そんな時間に外にいる素晴らしさに気づいてほしい。

おおげさに言えばすべてが輝きに満ちている朝。
あっ!3羽の親子タンチョウたちが頭上を飛んでいく。青空に抜けるような純白の白。

素晴らしいシーズンが本格的に動き出した。


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