「安藤誠の世界2010」本州編終了1

2010 / 11 / 16

スペース樂游館(常滑市)

後半戦は「安藤誠の世界」の出発点ともいえる、常滑の樂游館からスタート。
樂游館はヒッコリー研修生の佳織との久々の再会地でもある。
しかし彼女の研修に対してのあまりのギャップに、後半戦はいきなり自分自身の普段の指導力不足を目の当たりにすることになる。
呆然としながら人を育てる難しさや自分の力のなさを思い知る。
樂游館館長の岡氏らの見守るなか、佳織や館長の息子こうへいに、私の考えや岡氏らがどれだけイベントのために動き頑張っているか、を説明しながら、しっかり頑張ってほしいと伝えた。
まさか講演先で研修生やそこの息子にこのような話をするとは夢にも思わなかった。
しかし話をしているうちに、これは自分自身にも言ってることなんだと納得がいく。
ところが不思議なバランスが生まれてきた。
翌日、今年ヒッコリーで知りあった若手が岐阜と京都から、樂游館に寝袋をもって現れる。
岐阜からはほだかという女の子。
京都からはヒッコリーにバイクのガス欠で現れ、酪農大と一緒に研修していったゆうごだ。
この2人と、こうへいと佳織で協力しあって、いい時間を作ってくれた。
いつもは私もこまねずみのように動くのだが。
若手たちは、最後は自分たちだけで気持ちよく後片づけやまかないをこなし、頑張ってくれた。
来年の樂游館が楽しみになってくる。
そこはまさに、幕末私塾のような空間と時間が流れた、不思議な体験でもあった。

韓国名家 唐辛子 豊川店(愛知県・豊川市)

豊川では、今年新婚旅行をプロデュースガイドした、みやま君夫妻の韓国料理店での講演。
ここは想定外の若手たちに驚いた。
しかも皆純粋で熱いのだ。
狭い部屋でやった以外に、集まってくれた人たちの感じが本当に伝わってきて、私自身も嬉しくなった。
本物をしっかり伝えれば必ず何かの反応や感動がある、ということを再確認。
お店の中にはイベントを知らせるお知らせがお手洗いの中まで貼ってあり、本当に嬉しく感激した。
こうして全国で「安藤誠の世界」を応援して、可能にしてくれる人たちに支えられていることを、あらためて、深く知る。
天一と並ぶ究極のラーメンを食べに、みやま君のもうひとつのお店に移動。
あまりの美味しさに泣きそうになりながら1人で3人前くらい食べる。
ここのラーメンは説明不能の未知の世界なのだ。
ヒッコリーでも紹介できたらと考えている。
お腹も心もいっぱいになって、夜の東名に走り出す。
深夜の東名高速はすごいスピードでトラックたちが駆けている。
そこへ、研修生の佳織の乗った名古屋からの深夜バスが追い抜いていった。

麦っ子畑保育園(神奈川県・座間市)

深夜の東名を睡魔と闘いながら、大声で歌を歌ったり、窓を全開にしたりしながら、なんとか神奈川エリアに入る。
そこで仮眠して早朝、座間市に向かう。
いよいよ私の大好きな修行の場でもある、麦っ子畑保育園だ。
この日は午前と夜のダブルヘッダーで講演。
午前はなんと、100人以上の保育園児たちに講演なのだ。
かなり緊張していると、ここでまた奇跡。
アラスカで今年知りあい意気投合した、「地球の歩き方・アラスカ編」執筆で有名な、牧栄君が現れる。
いきなり埼玉からの登場。
彼も帰省していて、私の講演日程をチェックしてくれていたのだ。
いきなり講演ではなく、彼の歌と私のギターで、アラスカブルースを演奏。
これは園児にも先生たちにもウケる。
突然午前中から盛りあがる保育園。
興奮冷めやらぬうちに私のスライド講演となる。
園児に話すというより、大人に聞かせるのとほとんど変わらない感じで、自然や動物などについてゆっくり話をしていく。
園児たちは騒ぐどころか静かに、しかし熱く聞いてくれている。
質問や問いかけもさかんに反応してくれた。
園児に対して講演するというより、彼らと一緒に見て考える、という感じだ。
それにしても他の園からの子供もいるのにも関わらず、麦っ子畑保育園の雰囲気は素晴らしい。
園長、先生、父兄、園児が一丸となって動いている、集大成みたいなところが感じられた。
フタをあけてみれば、私が園児や保育園からたくさんのメッセージやギフトを受け取らせてもらった。
この保育園の素晴らしさは、到底言葉では表現できないような世界だ。
しかし実際にこのような素敵な保育園が存在していることは、最高の希望でもある。

2へ続く。


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