エゾフクロウの雛が2羽、間もなく巣立って行こうとしている。
母親はまだしばらく一緒にいるが、生まれた森から出て行く時期が少しずつ近づいているのだ。
ミズナラやイタヤカエデの大木が残る森。
何度かお客さんやアシスタント達と観察に行っているのだが、そこで何人かのカメラマンや地元の愛好家と話す機会もある。
そんな会話の中で一番ショックだったのは某旅行会社がツアーで18名のカメラマンをバスで一気に連れてきて、フクロウの親子が流石に逃げ惑ったという話。
私は40人の高校生らにフクロウを観察させたことがあるが、6名ずつで6回に分けての観察。
時間も1チームに5分。
もちろん先方に事前に一気に見せることはフクロウに多大な負荷がかかることを説明してだ。
18名なら3回で済む。
時間がないのは自分たちの責任。
連れてきたガイドのレベルはもちろん、ここにフクロウがいてくれる奇跡や感謝は微塵もない。
いるからラッキー、撮影できる!
お客さんからも文句を言われない。
そんな人間の都合のみ。
大きな声で話さない、服装に配慮するなど、我々ができる最低限のことはたくさんあるはずだ。
バイケイソウやヨブスマソウ、オオウバユリも咲いている森だが、少しだけ、歩く時や三脚を立てるときに植物にも配慮できればもっと良い。森はかなり悲惨に植物が踏み倒され折られている。
いきなり全部を完璧に改善は難しいと思うが、ガイドとして手本やベンチマークになれるように努めていきたい。
Ural Owl Forest
2014 / 6 / 23