月食の夜から満月にかけて、森のカヌーツアーを連続で催行していた。
星空や満月のカヌー、といってもなかなか実際に体験してみないとわからない世界だろう。
しかし、このメニュー自体が一般的ではないところに、私のガイドの真髄の一部があると思う。
では実際はどんな時間が流れているのだろうか?
偶然にも満月の1日前に月食をカヌーから眺めることができた。
静寂と満月という状況に、カヌーが水面に漕ぎだしていく情景を想像してみてほしい。
もちろんパドルが水面をかく音は最小限。
まったく無音もダメ。
少しだけ水音が響く静寂。
ニジマスたちもときどきパシャリと銀色の波紋とともに静寂を高めている。
エゾアカガエルたちの合唱はエリア別だ。
各エリアごとにそれぞれ鳴いている。
そして突然鳴きやんだときに、圧倒的な沈黙が広がる。 » Read the rest of this entry «
静寂と満月
2010 / 6 / 30 |6月のガイドレポート
恩師と大樹
2010 / 6 / 19 |注目の人
九州産業大学の博士である伊藤重行氏がヒッコリーに遊びに来てくれた。
8年ほど前だろうか、ヒッコリーウィンドにヒグマが現れたことを地元新聞のエッセーに書いていたらその記事を読んで訪ねていただいた。
湿原の哲人、長谷川光二氏の教え子であり、彼の伝記の執筆もされている伊藤氏。
経済学から語学、政治理論哲学まで幅広い学問。
鶴居村で幼年期から少年期をすごし、今もみずから鶴居を「天国のような故郷」と言われている。
故郷を誇りに思い、純粋さを今なお失わずに歩みつづけている人。
私にとってもかけがえのない師である。
惜しみない協力や励ましを、いつも最大限に受けていると思う。 » Read the rest of this entry «
鵺(ぬえ)鳴く星の夜
2010 / 5 / 31 |5月のガイドレポート
今年も「星のカヌー」が始まった。
日没の山をカナディアンカヌーをかつぎ歩くこと30分弱。
素晴らしい金星の光にてらされて、星のカヌーが静寂の水面にすべり出す。
一同、素敵な雰囲気に溜息のスタートだ。 » Read the rest of this entry «
冬の夜のスノーシュー
2010 / 1 / 23 |季節のおすすめ, 1月のガイドレポート
日暮れからスタートするスノーシューツアー!
日暮れのトドマツの森を歩く。きゅきゅっと雪が鳴る。無数のエゾユキウサギやキタキツネ、エゾクロテン、エゾシカらの足跡。日が暮れてみるみる暗くなるのにワクワクする。ヘッドライトを点灯させ、歩くとあっという間にヒゲが凍り始めた。鼻の下のヒゲが凍るとマイナス15度、アゴならマイナス20度だ。
お客さんは初めてのスノーシュー。しかし森の圧倒的静寂に包まることに感動。スノーシューがどうだと考えるひまもない。三日月が森も木々の間から顔を出した。気づくとまわりには無数の星が輝きはじめた。
雪が音を吸いこみ、木々が静かに話しかけてくる。足跡はそこに命の躍動と厳しさを、まるで物語のように映しだす。
月光にヤチダモが照らされ、雪原にシルエットが美しく立ち並ぶ。なんて美しく厳しく。それは荘厳といってもいいだろう。オリオンの光る夜空に青白くたたずむ山々。夜の雪原や森、空は深い青のイメージだ。
星の光と月光が雪道を美しく照らし出すので、帰りはヘッドライトをつけることを自然にやめた。なんて素敵な夜なんだろう。まるで童話絵本の世界にいるような感覚。素晴らしい時間をお客さんたちと過ごせて心から感謝。
6月のイベントカレンダー
2009 / 6 / 10 |イベントカレンダー
6月下旬のイベント予定です。
◆6月30日(火)【みこべさん講演会&焚き火でアラスカハイダ式トーキングサークル】
講演 ¥1500 ワンドリンクつき
18:30 オープン / 19:00 ~20:30
トーキングサークル¥1500 夜食お粥つき
21:00 スタート
*講演会とトーキングサークル参加は¥2500
神奈川県座間市で「麦っこ畑保育園」の園長をされている大島貴美子さん(通称みこべさん)の講演会をヒッコリーカフェで開きます。 » Read the rest of this entry «