エイモス・ギャレット

2009 / 4 / 22

過去に日記に書いたジェフ・マルダーから一昨日、
「新しい建物はどうなった?元気かい?今度はマリー(奥さん)を連れていくからガイドを頼むよ。」
とメールをもらったばかり。エイモスはそのジェフと切ってもきれない関わりをもっている。

私自身24歳のときにポール・バターフィールド「ベターディズ」と運命的に出会い(なんとジャケ買いのレコードを飾っていた)あるとき突然思いたって壁からレコードを外しターンテーブルに載せたこと。

それまでストーンズやロックを聴きながらブルースってきっとすごい世界なんだろうな、でもよくわからないなぁ。エリック・クラプトンや皆のいうロバート・ジョンソンも聴いたけどよくわからない。そんな20代をすごしていた。

1曲目の小気味よい「ニューウォーキンブルース」のあとにとんでもないブルースを聴いてしまった。「プリーズセンドミーサムワントゥラヴ」。

まるで打ちのめされるくらいカラダが震えるギターソロ。
歌っているギター。
エモーショナルでタイム感が違う!なんなんだこのプレイは!

うねる。
煌めく。
流れていく。
繊細。
自信にあふれる。

ジェフの魂の歌と呼応するエイモスのギターいや、音の魂。

それからはとりつかれたようにエイモスの参加している演奏を集めていった。どれも素晴らしいが奇跡的な名演がいくつもあり驚いた。
マリア・マルダーの真夜中のオアシスのソロやジョージア、ラバーマンなどいつもため息だ。

スリープウォークは特別。

まるで満天の星空の下にいるような気分になるのだ。
考えられないようなうねりや煌めき。

今、不景気だとか時代が時代と皆が言う。音楽もビジネスやメディア戦略に本質が見えづらい。音楽の本当の力は必要とされていないのか?そもそもラジオやテレビからは本物や魂のある音楽はまれにしか流れない。

100人にいいねぇ!好き。といわれるビジネス音楽より1人の人間に人生を歩む勇気や感動を伝える魂のある音楽を守りたい。言い方が誤解を生むのを承知で言わせてもらえば本物とは神の領域。神の領域の音楽とは?それは誰もがていねいに聴けばわかる。

エイモス・ギャレットは言葉では伝えづらいが、はっきり言わせてもらえば本当の音楽を愛する人にとってかけがえのない神の領域。

エイモス自身はあっけらかん。釣りと音楽のことしか考えていない。

なんとしてもこの奇跡のギターとブルースを手に入れた男の声を聴いてもらいたい。

本物の音楽の灯は大きくなくてもいい。しかし消えたり見つけられないのは未来にかかわる。エイモスの音楽は音楽の枠よりアートという表現ができる。

この北の地で灯火をつなげていけたら。


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